●地球温暖化って？
　みんなは地球温暖化（ちきゅうおんだんか）って言葉を聞いたことがあるかな？
　地球温暖化っていうのは「二酸化炭素が大気中に増えることによって地球の平均気温が上昇する現象」のことを言うんだよ。二酸化炭素には、光は通すけど、あためられた熱はたくわえて逃がさない性質があるの。その二酸化炭素がふえちゃうと、ちょうど大きな温室の中に地球がとじこめられたような状態になるんだ。太陽から受けた熱が地球にたまって、どんどん暑くなって苦しんでいるの。

●二酸化炭素と温度の関係
　1980年頃から、世界の各地でこれまでになかったような高い温度が観測（かんそく）されるようになったの。その原因を調べるためにつくられた『IPCC（アイピーシーシー）』っていう委員会の報告書によると、それまでの長い歴史のあいだは、大気中の二酸化炭素の量は安定していたこと、それから二酸化炭素の濃度と地球の温度には比例の関係があることがわかったんだって。



●地球温暖化の原因はなに？
　地球温暖化のおもな原因は、二酸化炭素の排出量（はいしゅつりょう）が増えていることのようだね。でも、どうして二酸化炭素はふえてしまったんだろう？　貧（まず）しい国の人が出す二酸化炭素量は、１日に２〜３kg。先進国の人が出す量は、１日におよそ40kg。貧しい国の人の約20倍なんだよ。
　実は、先進国の人が出す二酸化炭素のほとんどは、石油や石炭を燃やすことでできるんだ。電気やガス、ガソリンなどのエネルギーをたくさん消費するようになり、その量は40年間でなんと10倍に増えてしまったんだよ。

●これからどうなっちゃうの？
　これまでの16万年の歴史のなかで最も寒かったのは氷河期（ひょうがき）。このころ、二酸化炭素の量はいちばん少なかったんだよ。このマンモスがいた氷河期の気温は今と何度ぐらいちがうと思う？　10度？　それとも20度？
　正解は4.5度。そして、もしこのまま二酸化炭素が増えつづけていくと、近い将来、地球の平均気温は約４度あがってしまうんだって。じゃあ、平均気温が４度上がると、いったいどんなことがおきるんだろう？　このつづきは次回に説明するから、みんな来月までに考えておいてね。